視能訓練士の将来性に関しての真実は?実態調査報告書2020年を読んで

17.2:19.1

 

なんの数字かわかりますか?

2020年の「視能訓練士実態調査報告書」に載っていたある数字です。

その数字の意味は

 

『視能訓練士の将来性』

さらに進展していく:現在より後退する=17.2%:19.1%

 

ちなみに

2010年では19.7%:16.9%

2000年では19.0%:18.0%

つまりここ10年で視能訓練士の将来性

《現在より後退する》が《さらに進展していく》を上回った形になりますね。

 

視能訓練士実態報告書では

「さらに発展していく」と回答した理由

・眼科での専門職として評価されている
・検診やロービジョン等の業務が定着する
・職域の拡大が予想される

「現在より後退する」と回答した理由

・知名度が低い
・看護師や他の職種も同じ業務に従事し、専門性が確立しない
・その他、検査機器や人口知能(AI)の進化

個人的になのですが、「現在より後退する」の回答の方がしっくりくるんですよね。

皆さんはどう思いましたか?

 

さて、ここからが本題です。

17.2%:19.1%は真実なのか?

最初に思ったのは、この部分の数字です。

 

協会に加入している人数が約6,000人。

今回のアンケートの回答数は、2,604通。

つまり、協会に加入している人の約半数はアンケートに回答していないのです。

 

さらに、Twitterのフォローワさんの情報によれば、視能訓練士免許の有資格者は約16,000人。

ケン(ノーマル)

はっきり言いますね


アンケート調査に協力的な視能訓練士でさえ、「さらに発展していく」の回答が17.2%しか得られなかったのです。

おそらくですが未加入の視能訓練士もすべて含めると、大きく「現在より後退していく」の割合が増えることは容易に想像できます。

テクノロジーの進歩は凄まじい

以前、こんなブログを書かせてもらいました。

落合陽一さんの本を読んで、視能訓練士の未来を考えてみた | 視能訓練士ケンのブログ (englishoyagi.com)

この記事では、私が視能訓練士になってからの器械の進歩、それによって脅かされる視能訓練士の未来について語っています。

 

先日、第3回JOVS(日本両眼視矯正研究会)に参加させてもらいました。

そこで、こんな器械が紹介されていました。

ORTeアイナック

ついに眼位検査の領域まで、器械が入ってきましたよ。

 

いやいや、高額だろうしそんなの入れる施設あんまりないやろ、という意見。

確かに今すぐには普及はしないかもしれません。

しかし、眼位検査や眼球運動検査領域まで、器械の進歩が追い付いてきたという事実は受け止めておくべきです。

我々のできる検査のほとんどが、器械で測定できてしまう。

そんな時代の到来も、遠くない未来かもしれませんよ。

資格を取得したら安心?

時々、こんな発言を聞くことがあります。

「国家資格を取ったからもう安心」

 

最近はSNSのおかげで、たくさん勉強している視能訓練士さん達と話す機会があるのですが、彼らはきっとこう言うでしょう。

「ん?まだスタートラインに立っただけじゃない。今からやろ」

 

私の以前の上司が言っていた言葉があります。

 

「資格の上ではあなたも私も同じ立場だ。患者さんからみたら同じだ。それを忘れるな」

 

 

自分なりに解釈すると

「同じ立場だからこそ、切磋琢磨して学び続けなさい」

 

少し話が脱線しましたが、《現在より後退する》が高まっている今こそ

 

学び続けることをやめず、最新の情報を取り入れ、変化に対応する力を身につけること

 

ことが大切になるのではないでしょうか。

 

喜多川泰さんが書いた「上京物語」にこんな一文があります。

実に多くの人が、ものすごく不安定なものの上に乗っかっていながら、まるで安定した人生を過ごしているように錯覚し、その錯覚が続くことを前提に将来を設計している。(中略)

本当の安定というのは、自分の力で変えられることを、変えようと努力しているときに得られる心の状態のことをいうんだ。

ものすごく不安定なものの上に乗っている→会社(私でいえば病院)

その錯覚が続くことを前提に将来を設定している→この病院に勤めていたら安心だ

 

この言葉は真実だと思います。そして

自分の力で変えられることを、変えようと努力する

これが、今の視能訓練士には必要なことじゃないかと私は思っています。

 

以上、「視能訓練士の将来性に関しての真実は?実態調査報告書2020年を読んで」でした。

ケン

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。